エピソード W | 逃亡の果てに |
行方不明のある男。1年前より蒸発し、警察は行方を追っていた。
依頼の電話が鳴った。強制執行の依頼だ。
「お世話になります、○○です。○月○○日○○時から港区の○○荘2号室にて強制執行を行いますのでお願いできますか。」
「かしこまりました。」
真夏の執行(カギ開け)は、ここだけの話あんまり好きではない。神経を集中させた指先に容赦なく襲い掛かる蚊。滴る汗。集中力を乱す要因が多い。最近ピッキング泥棒が騒がれてからは特殊キーの付いているところも多くなり、カギ開けも短時間で解錠しなければならなく、専ら破壊やバイパス開錠になる事が多い。
この日の執行は運良くノーマルの鍵で、見たところ「1分で解錠だな」と思っていた。
〜執行当日〜
「○月○○日、○時○分執行を開始します。ではお願いします。」
「はい。」
ドアの前に屈み作業を始めた。
「このアパートちょっと臭いな、周囲がドブ川じゃ仕方ないか」と建物に入ってきたときに感じていたが、まさか。
予感は的中した。鍵穴から臭っていた。と言うか臭いの元はこの部屋からのものであった。警察官、執行官ともに口々に、
「もう仏さんになっとんちゃうかな。」
2分後、解錠。扉は開き異臭は頂点に達した。見るつもりは無かったが、部屋の奥に自然に目が行った。動物の餌を入れる茶碗、おそらくは猫だろう。昔に猫を飼っていたことがあり、その餌の粒の大きさでそう察した。そして次に見えたのは、木の枝?のような茶色い棒のような、そんな感じのものがサッシ越しに見えた。警察官がなだれ込み、「やっぱり遺っとたか」
遺体はほぼミイラ化していた。茶色い棒のように見えたものは人の足だった。
独り寂しく悲しい死に方をしたこの男の事を、何をしたかは知る由も無いが勝手な想像をしてみる・・・・・ A氏はある犯罪を犯し、誰にも連絡先を告げずに北の町に逃げた。罪を犯した物は北へ逃げるというがA氏も例に漏れずたどり着いたは東北の錆びれたとある農村過疎地。ひとまず宿を取り、観光客を装って幾日か滞在するが、ふと置いてきた猫の事を思い出す。
自分のことを唯一信じてくれていて、こんな自分でも毎日毎日帰りを待っていて、ありったけの愛想をふりまいてくれた唯一の家族の様なあの猫の事を・・・。
そして逃亡資金も底をつきかけた頃、A氏は宿を後にし、猫の待つ自分の部屋に辿り着いた。A氏はいつも思っていた。「動物は裏切らない。この世で一番恐ろしくて醜い生き物は、人間である」と。 部屋についてA氏は愕然とする。こいつだけは自分を裏切らないと思っていた猫が、トイレの網戸を突き破りいなくなっていた。多めに入れておいた餌も殆ど残っていた。
何度も何度も猫の名前を叫ぶ。ご主人様が居なくなり独り寂しくなった猫はおそらくここから外へ逃げ出したのだろう。
それからA氏は来る日も来る日も猫の名を呼び待ち続けるが、とうとう戻って来る事は無かった。
幼いころに両親をなくし天涯孤独で身寄りも無く人様に語れないような人生を歩んできたこの男の人生の中で唯一信じれるものがいなくなり、すべの気力が失せ、倒れ込む。薄れていく意識の中でも尚、猫の名を呼び続けあの楽しかった日々を思い出す。もう二度と戻らない若き日々の事も・・・。 |
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